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ホーム > 刊行物 > 地磁気観測所テクニカルレポート > 第8巻 第1,2号 >2009年7月22日の日食に伴う地上磁場変動と統合モデルによるシミュレーション

地磁気観測所テクニカルレポート, 第8巻, 第1,2号, pp. 11-18, 2011年3月


2009年7月22日の日食に伴う地上磁場変動と統合モデルによるシミュレーション


佐伯 悠樹、源 泰拓、藤田 茂、長町 信吾


要旨

 これまで,1999年8月11日におけるヨーロッパでの事例を除けば,皆既日食が地磁気に及ぼす定量的な影響は研究の対象となっておらず,その事例においても,日食時の電離層における電気伝導度の局地的な変化を基にして、地上の磁場の変化を再現できる数値モデルが存在しなかったため,皆既日食が地磁気に影響を及ぼすか否かは曖昧なままであった.  そこで今回,現在新しく開発中である,大気大循環モデル・電離圏のプラズマ運動と電場を計算するモデル・磁気圏の運動を計算するモデルの統合モデルを用いて,2009年7月22日の皆既日食が地上の磁場に与える影響について定量的な評価を行った. その結果,鹿屋で観測されたZ成分の変化を再現することに成功し,世界で初めて,日食が地上の磁場に影響を与えることが数値モデルを用いて確認できた.

2010年11月30日受付, 2010年12月8日改訂, 2010年12月15日受理




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