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草津白根山は群馬県の北西部に位置し、安山岩やデイサイトから構成される成層火山であり、山頂部には湯釜、水釜、涸釜の火口湖がある。有史後の噴火は山頂火口湖周辺で発生しており、19世紀以降の噴火形式は水蒸気爆発である。最近の噴火活動としては1976年に小規模な水蒸気爆発が水釜で発生した。また1982年から1983年にかけて湯釜で5回の水蒸気爆発が観測されている。
気象庁地磁気観測所は近年、水蒸気爆発が発生している湯釜や水釜近傍の地下の熱的活動の推移を評価し火山噴火予知に貢献するため、湯釜周囲で全磁力繰り返し観測及び連続観測を実施している。これまでに観測した約30年分の全磁力データを再評価し、等価磁気双極子による解析を試みた。その結果、以下のような湯釜・水釜周囲の地下における熱的活動の変化が明らかになった。
図中の地形図作成に当たっては、NGDC提供の「ETOPO2」および国土地理院発行の「数値地図50mメッシュ(標高)」を使用しています。